写真集A 関東支部創立総会
関東支部創立総会は昭和28年11月28日に開かれました。場所は渋谷の
専売公社・美竹会館です。
戦前にも関東支部は活動していましたが、戦争で中断していたため再
結成大会とも呼ばれ、この会合をもって現在に続く関東支部の創立とし
ています。創立総会の模様は「遺稿集」「発展史」に書かれていますが、
写真は載っていません。このほど歴史の証拠となる写真が2点発見され、
保有者の高田忠一氏(中2回、第2代支部長)の親族より寄贈していた
だきました。
専売公社(現・日本たばこ)の美竹会館で開いたのは、幹事役の玉沢
喜代志氏(中3回)が監督官庁の大蔵省に務めていたためで「特に顔を
きかせて新装なった専売公社の美竹会館を選定」と、玉沢氏が「尾崎楠
馬先生遺稿集」で回想しています。何となく洋風な会館で、テーブルか
立食かというイメージがありましたが、写真を見ると和室の大広間だっ
たことがわかりました。上座に恩師たちの列があり、それと垂直に机を
3〜4列並べ(カタカナのヨの字のように)、総会を開いたようです。
また上座の方に並んで、集合写真を撮っています。
集合写真の中央は山下貢同窓会長(中1回)、右隣が高田氏、その右
が木原美義校長、一人置いて右が小田原勇・初代教頭と見られます。同
窓生は中1〜21回生で、恩師も含め約70人が写っています。尾崎楠馬・
初代校長は東大病院に入院中で、祝辞は浅沼武氏(中3回)が代読しま
した。
開催日には諸説あり、「関東支部発展史」(関東支部会報第8号)で
は25日となっています。関東支部では「尾崎楠馬先生遺稿集」の記述に
より、28日と特定しました。しかし、今回発見された写真の裏側に「昭
和二十八年十一月二十七日 美竹会館にて 同窓会関東支部再建」と書
かれており、謎は残っています。
会場は「発展史」によると専売公社・葵会館となっていましたが、葵
会館は昭和42年竣工なので、記憶違いと見られます。「遺稿集」では上
記の通り美竹会館と明記され、今回の写真にも美竹会館と書かれている
ので、美竹会館で間違いないと言えます。ただ、美竹会館については資
料が乏しく、日本たばこ(JT)に問い合わせても、写真や記録は残っ
ていません。当時の住宅地図には載っており、現在の渋谷一丁目で、青
山学院大学のはす向かいに建っていました。現在はアライブ美竹という
オフィスビルになっています。
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